さらにSI単位においては、新しい概念として、基本単位に次ぐものとして補助単位を定めています。
平面角「ラジアン(rad)」と立体角「ステラジアン(sr)」がそれです。
これらは組立単位の一つと考えることもできますが、数学など特定の分野で用いられる際、あたかも基本単位のように作用するため、世界度量衡協会により「補助単位を基本単位に次ぐもの」と位置付けられました。
ただし、これらを補助単位とするか組立単位とするかは現在も各国の裁量に任されており、我が国の計量法においては組立単位と定義されています(よって、本誌においても、ラジアンとステラジアンは表-3と表-4の両方に記載しています)。
また、これらの単位の10の整数乗倍であることを示すため、SI単位系では表-5のような接頭語を定めています。
天気予報などで耳にするようになった「ヘクト・パスカル(hPa)」は、1パスカルに102
倍したことを意味する接頭語「ヘクト(h)」をつけたものです。
現在SI単位系では、1024
から10-24 まで、合計20の接頭語を定めています。
なお、実用上の重要性から、時間における「分」「時」「日」、平面角における「度」「分」「秒」、体積における「リットル」、質量における「トン」は、これからも併用されていきます。
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